
- 主人公
- (ジャックさんは……)
彼の姿がすぐには見つからず、わたしは
きょろきょろと辺りを見回す。
- 主人公
- (? あれって、もしかして……)
目に入ったのはきっちり正装している、素敵な男性。
- 主人公
- (え? ……え? ジャック、さん……?)
印象が違いすぎて、二度見どころか
何度も繰り返し見てしまう。
顔立ちは確かにジャックさんだけど、
服装も髪型もいつもとまるで違う。
別人かと思ってしまった。
- 主人公
- (……格好いい、よね? え……?)
彼の姿に目を奪われ、動けずにいると――
わたしよりも先に、綺麗な女の人たちが
ジャックさんのもとへ近づいていった。
- 綺麗な女性A
- 「あ、あの、すみません……」
- ジャック
- 「ん? ……ああ、何か?」
- 綺麗な女性A
- 「良かったら、今からお時間いただけませんか?」
- 綺麗な女性B
- 「一目惚れなんです! ぜひお話したくて……!」
彼女たちの気持ちもよくわかる。
それくらい、ジャックさんは周囲の人の視線を
集めていた。
- ジャック
- 「……悪い。人と約束してるんだ」
- 綺麗な女性B
- 「どうしても駄目ですか……?」
- ジャック
- 「外せない用事なんだよ」
気を持たせないようにしているのか。
ジャックさんは短い言葉で端的に断る。
- 綺麗な女性A
- 「そ、そんなこと言わずに……!」
女性はさらに食い下がろうとした。
けど……。
- ジャック
- 「――お嬢さん!」
こちらに気づいたジャックさんが、軽く手を挙げた。







