第十三篇 – 泡沫のユークロニア =スタッフコラム=

2024.06.14

第十三篇

『泡沫のユークロニア』スタッフコラムをご覧の皆様、こんばんは。
本作のディレクター、ティズクリエイションの高村 旭と申します。

すこし日が空いてしまいましたが、
4/28(日)にアニメイトさんで行われたファンイベント、
ご応募、ご来場いただいた皆様ありがとうございました!

大変ありがたいことになかなかの高倍率だったとのことで……!
キャパ的にも限られた人数でのイベントだったので、
せっかくなのでこちらのブログでは、当日使用したスライドなども
お見せしつつ、軽いレポートをお届けしていきたいと思います!

ご来場いただけなかった皆様にもできるだけ伝わるように……!と
まとめていたら、軽くのつもりがうっかりなかなかのボリュームに
なってしまったので、前後編に分けてお届けしますね。

また、ネタバレが含まれますので未プレイの方は
ご注意をお願いいたします!



それでは、まずは前編!
どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします₍₍(∩´ ᵕ `∩)⁾⁾




当日は矢代役小林千晃さん、帷役岡本信彦さん、
淡雪役斉藤壮馬さん、依役江口拓也さんの
4名のメインキャスト様に登壇いただきました。

本当に非常に豪華なメンツがなんと4人も揃いまして、
盛りだくさんなイベントになったのではないかなと思います。

イベントはキャラクターたちの掛け合いからスタート。

開演前の注意事項と共にキャラクターたちから、
イベントに来てくれた姫様たちへのご挨拶を――のはずが。
一部の人は口説きにかかってたり、「馬子にも衣装だね」なんて
嫌味を言う人もいれば、俺が育てたとドヤっていたりと
なかなかのカオス具合。
キャラクターたちのこういったややカジュアルなやり取りも
イベントならではといった感じで楽しいですよね。
書いている側もイベントならでは、といった特別感があって新鮮でした。


カゲナレが終わると、キャストの皆様が登壇されてオープニングトークへ。

※MCは帷役岡本信彦さんに務めていただきました!

※会場に設置されたメインキャラクターたちの等身大スタンディ。
 ほぼ同じサイズ感の江口さんが横に並ぶと客席から拍手が……!

10月にyoutubeで配信した本作の特番にも触れつつ、
当時は収録がまだすべて終わっていなかったこともあり、
その時に持っていた印象が当たっていたかどうかなんてお話なども交えつつ、早速コーナーへ。

◆ユークロ・トーク!!

キャスト目線やスタッフ目線など、ストーリー、世界観に
様々な角度からスポットを当てたこのコーナー。

まずはキャストの皆様からご自身が演じられているキャラクターへの印象
語っていただき、キャラクター別のキーワードをチェックしながら
トークといった流れで各キャラクターを深堀りしていきました!

ここではキャストの皆様にお話いただいた、自身の演じるキャラクターへの
印象をぎゅぎゅっとまとめてお伝えしていきますね。

◆依
「色々抱えているからこそ依はわたしじゃないと彼は変えられない」と
心が動くところがあるんじゃないかというキャラ。
ある意味、この世界観の根底に潜む闇の部分を担っている。
モノローグはある意味取り繕っていない本音の部分なので、
そこの声色は誰も介してない自分としての依、
本心がちょっとでも混じっているのを感じてほしいと考えながら演じ分けた。

斉藤さんがとても共感されていた(「僕、依が一番好きなんですよ!」とのこと……!)のが印象的でした。

そんな依を紹介するキーワードはこちら。

真ん中に大きく鎮座する『性格が悪い』の存在感がすごい。

江口さんが『敵側の立ち位置にいる彼が攻略対象になったことによって、
彼が救われる道が少しでもあったというところにアドベンチャーゲームの面白さを感じました』
と仰られていました。

制作スタッフ的にも、やはりいろんなキャラクターと恋愛ができる
乙女ゲームだからこそ、こういった普通の物語では
絶対にヒロインと結ばれないような、ヒール的な立ち位置の
キャラクターのルートを作れるのは、ある意味醍醐味かなと思います。
賛否が分かれるキャラクターかなとは思いますが、
彼に惹かれたという姫様方にはぜひ愛を注いでいただけたらうれしいですね。
きっと彼なりに大切にしてくれると思います。彼なりに……。

◆淡雪
ルックスを見たときは儚げな感じの人かと思っていたが隷属意識強め、
自分は従者なんだと課してしまったがゆえに想いに気付けなかったり、
一歩踏み出せないもどかしさ、不器用さが人間らしくて好き。

(岡本さんからの「淡雪は好きな方いっぱいいるんじゃないかと思う」という発言に「そうですよね!」と圧強めに返されていました)

そんな淡雪を紹介するキーワードはこちら。

秘密、近侍といったワードにキャストの皆様から強キャラ!
という声が口々に上がっていました。

斉藤さんは『もともと淡雪は料理があまり得意じゃなかったのに、たくさん練習していた』というエピソードに触れ、決して器用な人ではないところが好きだとのこと。

淡雪はパッと見の儚げ、美しい見た目と裏腹に実は案外脳筋だったり、
実は不器用なとこもあったり、普段ちゃんと自制している大人なのに、
容易く一線を越えてしまうところだったり、『従者』というワードからは
少し外したキャラメイクをしているので、制作スタッフ的にも
操縦のさじ加減などは、実は依よりも難敵だったりしました。
その、ある種相反する要素をうまく落とし込んで、
とても素敵に演じていただいたと思います。

◆帷
公式でもアナウンスされている通り最初に攻略するのに向いている。
世界観を知りたいなというときに適している、説明をしてくれる
キャラクター。

(岡本さんが『帷に触れた方』と聞くと多くのお客様が手を挙げられる中、
数少ない帷未攻略の方に『誰からいったんですか?』と声をかける場面も。
他のキャストの皆様も口々にマニアックと仰っていましたが、
大丈夫ですよ……!笑)

世界観の導入的な役割はメインヒーローが務めることが
多いのかなと思いますが、本作はメインヒーローの矢代が
記憶喪失(という体)なので、矢代の分も担っていただきました。

そんな帷のキーワードはこちら。

左上のワード『玻璃病』のネタバレっぷりに焦る場面も。

中央のワード『モテる』には、自分でも何でモテてるかわからないと言いつつ『すぐ口説く』『距離感が近い』からだと言及……!
(一番常識人で、みんなのことを良く見てくれているとフォローが入りました。笑)

『悪い風に装っているけど、実は良い奴で年齢的にもまだ若いのに
 頑張って花街の顔役というトップを張っている、
 少し背伸びしているところが可愛い、
 男女ともに愛されるような人だからこそ『玻璃病』という
 キーワードが効いてくる』
とのこと。

帷は本当に背負っているものが多く……。
次から次へと苦難が降りかかるルートではありますが、
まったく曇らないのがすごいところですよね。
制作時もBADルートの分岐を作る際にどうやったら曇らせられるか、
という部分はかなり悩みました。
スタッフを困らせるレベルの光属性。

◆矢代
記憶喪失なので、姫様に「これどういうこと?」と聞いたり、
記憶の有無に関わらず、ルートを進んで素の自分を
がっつり出すようになっても結構あざとい。

小林さんが「矢代は記憶喪失なんですけど……」と言いかけたところで
恒例のルートをクリアした方がいるかの確認へ。
矢代は他の4人を攻略して初めてルートが解放されるキャラクター。

この日は発売からまだ日が浅く他のキャラクターよりは
ルートをクリアしているお客様が少ない印象だったため、
ネタバレへの配慮がなかなか難しく……!
まだプレイしていない方はこのあと記憶喪失になってもらって、ということで早速のキーワードトークへ。

表示されたキーワードの数々に焦るキャストの皆様。
『矢代は各ルートやその中でも進度によって記憶の有る無し(という体)や
 自身の感情への理解度が変わるキャラクターなので、
 お芝居的にも考えて演じ分けていて大変だった』
そうで……。
収録時は我々もこれは大変だぞと思いつつ、小林さんが非常にいい感じに
矢代というキャラクターを理解し、構築してくださっていたので、
とても助けられておりました。


一通りキャラクターの深堀りが終わったところで
スタッフから収録時のエピソードのタレコミが――――……!

ということで、今週はここまで。
イベントレポート後編は来週お届けいたします。

ぜひ後編も楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。

それではまた来週お会いしましょう。
高村でした!




edited by :
高村さん